大阪冶金興業ブログOsakayakin's Blog

日本人としての精神を忘れずに、
みんなが一つになる会社づくり

2021年08月02日

 ご安全に!

 また今年も8月がやってきました。8月というのは、多くの日本人にとって特別な思いを馳せる月と言えます。もちろん、それは日本が終戦を迎えた月だからです。毎年8月になると、あの当時の記憶を呼び起こすことが、長く日本人の習慣のようになっていました。

 しかし戦争・戦後体験をお持ちの方が少なくなっているのが現状です。それは仕方のないことですが、いつの間にか多くの事実が消えたり、あるいは間違った事実がまかり通るのは残念なことです。なかでも、けっして葬り去られてはいけない問題があります。それは日本人の精神です。

 1945年の終戦により、日本はそれまでとそれ以後とでは大きく価値観の変化を強いられました。戦勝国アメリカのGHQの指導に従って、その多くは受け入れる必要がありました。そのおかげもあり、日本は戦後の高度成長を達成したのはみなさんご承知の通りです。しかし、得るものがあれば失うものもあります。残念ながら、日本人はその時、心の支えのようなものまでを失い、いまだに混迷しているのではないでしょうか。

例えば、「八紘一宇(はっこういちう」という言葉があります。戦争中に国是として使われた言葉ですが、この言葉もGHQにより戦後は使用を禁止されました。しかし、この言葉自体に否定すべきものは何もありません。むしろ、現在の国際社会のスローガンにしたいような言葉です。

 「八紘一宇」の言葉の意味をご説明しましょう。由来は「日本書紀」巻第三の神武紀にあり、神武天皇が大和橿原に都を定めたときの神勅(しんちょく)として「八紘(あめのした)をおおいて宇(いえ)とせんこと、またよからず」と記されています。八紘とは8つの方向からで「全世界」を意味し、宇とは家を表します。つまり八紘一宇とは、世界のみんなが一つの家に平和に暮らす理想を願った言葉なのです。

 ところで大阪冶金の創業は、1941年の10月ですが、実は創業当時、先代の社長寺内要が社是として掲げていたのが「八紘一宇」です。もちろん、時代の影響があったと思います。しかし、それ以上に、安心して暮らしていける家族のように、強いものが弱いものを助ける家のような会社を作りたい、という思いが先代社長にはあったのだ、と私は考えています。

こうした精神を私は忘れてはいけないと思います。そしてその精神を次の世代へと継承して行きたい。言葉は圧力や流行によって左右されることはあっても、精神は見失ってはならない。今年の8月は、コロナ禍のオリンピックということもあり、暑くもあり、熱くもあります。こうした歴史に残る8月にもう一度、日本人の心を思い起こしてはいかがでしょうか。


ご安全に!
ご健康に!