About Hi-NiTo®
Hi-NiTo®処理はステンレス鋼に最適な表面改質熱処理です。メッキやコーティングと違い、母材に浸透・拡散しているため剥がれることがありません。
Hi-NiTo®処理は、安価で入手性の良いフェライト系ステンレス鋼SUS430に適用することにより、マルテンサイト系ステンレス鋼の硬さとオーステナイト系ステンレス鋼以上の耐食性を両立させます。あるいは、マルテンサイト系ステンレス鋼SUS420J2に適用することで、焼入れ熱処理同等以上の硬さとオーステナイト系ステンレス鋼SUS304同等の耐食性を実現します。さらにHi-NiTo®処理は、電解研磨のように素材本来の耐食性を引き出す処理と違い、ステンレス鋼素材以上に耐食性を向上させることができる熱処理です。
Hi-NiTo® 紹介ムービー
ステンレス鋼には、それぞれに一長一短があります。たとえば、オーステナイト系ステンレス鋼は耐食性に優れているが、強度(硬さ)が低い。二相系ステンレス鋼も抜群の耐食性を示すが、入手性は悪くコストも高い。さらに析出硬化系ステンレス鋼は耐食性は良いが、十分な硬さが得られない上、コストが大幅に高くなる。一方、強度(硬さ)を求めてマルテンサイト系ステンレス鋼を使用すると耐食性が劣ってしまう、という特長がありました。
さらに Hi-NiTo® 処理は、電解研磨のように素材本来の耐食性を引き出す処理と違い、ステンレス鋼素材以上に耐食性を向上させることができる熱処理です。
従来の窒化処理は500℃前後の低温で施工するのに対し、当社のHi-NiTo®処理は1000℃以上の高温で施工します。このため窒素の拡散速度が高くなり、深い硬化層を形成するとともに、不動態被膜の働きを妨げる化合物を形成することはありません。また不動態被膜が破壊された場合でも、固溶した窒素が硝酸イオンとなって被膜を修復するため、母材のステンレス鋼以上の耐食性を発揮します。
フェライト系使用でSUS316Lを上回る耐食性
焼入れ熱処理を施した以上の高硬度を実現
最大約1.5mmの硬化層を形成
メッキやコーティングと違い剥がれない
高温での硬度低下がない(500℃まで)
施工後も金属光沢を維持することが可能
過酷な使用環境でも長持ち
最短で翌営業日に出荷が可能