積層造形(SLM)Selective Laser Melting

金属加工の可能性を拓く積層造形技術

「21世紀の産業革命」のひとつとも言われる積層造形の発明は1980年に遡りますが、なぜ今改めて注目することになったのでしょう?

北垣 実は、当社は10年も前から積層造形の可能性には注目しており研究を続けていました。それが近年、具体的には2010年以降に脚光を浴びるようになった要因のひとつは、高度な要求を満たす金属レーザープリンタなどハード面の開発の進歩があると思います。当社ではEOS M270、M290など3D金属プリンタのひとつである最新の積層造形装置を導入しています。

そうしたハード面に加えて、当社の開発の状況がうまくマッチしたことも上げられます。当社のもっとも得意とする分野のひとつに金属粉末を原材料として精密部材を生産する技術(MIM)があります。これは言わば外形状を作り込む加工法です。一方、複雑な内部構造を持つ金属製品も多く存在します。その領域に挑戦するために積層技術の導入を図りました。そして、金属粉末素材の開発から、外部形状と内部構造の作りこみまで一貫した生産体制が整ったのです。

北垣 もう一つ重要なことは、お客様のニーズに合わせて共同で金属粉末開発できる上、SLMは製造工程を短縮することが可能なので、低コストや短納期に好ましい効果を及ぼすことです。

これからどんな分野に活躍が期待できますか?

ドッグタグ&ホイッスルペンダント(万が一の災害時に役立つ救助ホイッスル)

当社が10年前から取り組んできた医療機器分野に加え、航空機産業や自動車産業などの工業製品へ挑戦して行きたいと考えています。当社の従来の持てる技術と新たな技術を駆使することにより、より高度なモノづくりの道が拓けてきます。

北垣 より精密に、より品質が高い モノづくり。しかも短納期や低コストが期待できるので、分野に限定されずに、今後はお客様のニーズに応えて行きたいと考えています。さらに行政にもこうした取り組みをバックアップする動きがあります。当社の新たな挑戦と飛躍にご期待ください。

写真左:粉末加工部 造形・メディカル推進室 森 課長、写真右:北垣 常務取締役