大阪冶金興業ブログOsakayakin's Blog

大阪万博は日本人の「ものづくり」精神が発揮される最高の舞台!

2023年06月30日

 ご安全に!

 1970年に大阪の千里で万国博覧会が開催されました。今からもう半世紀以上も以前のことです。当時の出来事を体験された方々には、今も強く数多くの記憶が刻まれていることでしょう。それほど大きなイベントだったのです。

 現在の若い人たちに、あの頃の熱狂と言いますか、盛り上がりを伝えるのは、とても難しいと感じます。文字通り、日本全国の人々が万博に注目し、大阪を目指してやって来たのです。

 大阪に住まいがあるお宅は、連日のように親戚や知人が押し寄せて、泊まり込み、そして万博に向ったものです。大阪万博は盛況で、どこも行列で賑わっていたのです。

 なぜ、あれほど多くの日本人が、それこそ老いも若きも、男性も女性も、興奮し、熱狂したのでしょうか。私はそこには奥の深い言うに言われぬ理由があると考えています。その理由とは何でしょうか? それは科学や技術を基礎とした、ものづくりの精神に、多くの日本人が共感したから、ではないでしょうか。

 あの頃はソビエト(現在のロシア)はまだ崩壊しておらず、アメリカとの宇宙競争の時代です。アメリカはアポロ計画の成功により、月から石を持ち帰り、パビリオンで展示しました。この石は多くの人々の好奇心を刺激し、見学を希望する人々で連日数時間待ちの行列ができるという状況です。ソビエトも有人月面着陸ではアメリカに一歩リードを許したもののソユーズなど実物の宇宙船を展示するなど、その技術力をソビエト館で大規模に展示したのです。

 米ソの宇宙競争は、技術革新の一つの象徴的な例ですが、これだけでなく、多くの日本企業がそれぞれの夢と想いを形にし、各パビリオンでデモンストレーションを行いました。その科学技術と「ものづくり」に、大人も子供も、好奇心を刺激され、魅せられていたのです。

 今、技術立国日本、という言葉はあまり使われないようですが、流行り廃りとは別に、私は日本人の精神は、技術をベースにした「ものづくり」にあると考えています。万博は、その日本人の夢を、一般の人々にも楽しめると同時に、意義のあるイベントとして開催するものだと思います。

 2025年に夢洲(ゆめしま)で開催される予定の関西・大阪万博に、我々は大きな期待をよせています。万博は、イベント(お祭り)ですから、みなさんが楽しむことが一番大切なことです。しかし、それだけではなく、日本人の「ものづくり」精神を世界に紹介し、共鳴していただけるような最高の舞台になればと願っており、今からワクワクしております。


ご安全に!
ご健康に!