大阪冶金興業ブログOsakayakin's Blog

使命を一人一人が自覚することの大切さ

2023年09月28日

 ご安全に!

 会社というのは一人一人の社員の皆さんが集まってできています。当たり前のように聞こえますが、しかし、ただ無目的に集まっているわけではありません。会社にはそれぞれ独自の使命があり、それを実践することに企業の存在理由があるのです。その使命を社員の皆さんがそれぞれ理解することが大切ですが、そのためには日々の仕事の中で自覚的になる必要があります。

 例えば、当社が既にチャレンジしている、造形・メディカルの顎の骨(コスモフィックス)、SIPのジェットエンジンのブレード、核融合のITER。一般の方々には、そういう話はなかなか理解できないことかもしれませんが、少なくとも当社においては、そういうものに何らかの形で関与していると全社員が心の中にもって日々の仕事に励んでいただきたいと存じます。

 また、それは将来の新たなチャレンジについても言えることです。今年度は2つの国家プロジェクト、一つの国際プロジェクトが終わり、いよいよ実装に向けて動くという年です。従来我々がやっていた仕事の中でもさらに新たなものに取り組んでいきます。まだ始まったばかりのものもあります。しかし、国家プロジェクトや国際プロジェクトで学びながら得た経験が現実の物としてこれから実現して行くのです。こうした真剣な取り組みを前に、会社の使命を理解し、社員が一つになっていただくことがとても重要だと思います。

 具体例をもう一つ上げるなら、9月7日に月面探査機の打ち上げが成功しました。これは当社にとって3年前に造った部品(Ti合金製燃料タンク)が、月面に着くというさらなる大きな夢への一歩でした。当社はその部品の熱加工を担当したのですが、こうした夢も社員の皆さんに共有していただきたいことです。

 また熱加工だけではありません。粉末をお客様が要求する図面にあわせて造り、それを提供する。そうやって造形・メディカルでも重要な医療機器を製造しています。しかし造形で造っても熱加工は必要です。金属を熱加工して本質を生かすということは医療機器でも使えるのです。金属は形だけできてもダメです。熱を加え或いはコーティングを加え熱処理をすることにより生命を与えることができるのです。

 こうした先端の技術で金属部品の加工・製造を行うために、当社では新たな設備を導入しています。このように技術はもちろん設備までも社員が理解することが望ましいのですが、細かいところまで理解できなくとも、我々は何を目指しているのか、あるいは社会のどんな要望に答えているのか、という会社の使命を一人一人が自覚するのは大切なことだと私は考えています。


ご安全に!
ご健康に!