大阪冶金興業ブログOsakayakin's Blog

新しい環境で挑戦する、その「こころ」が尊い

2024年03月28日

 ご安全に!

 寒い季節がようやく終わり、待ち侘びた暖かい春がやって来ます。春というのは、日本人にとって、とても多様な意味を持つ季節です。

 昔から日本人は、桜咲く春を特別な思いで迎えていました。春は、日本人の繊細な「こころ」に馴染みやすい季節ではないでしょうか。和歌などにもそうした春の到来を喜ぶ歌がたくさんあります。

 春の野に 風吹けば花 たちどころに 華やかに咲く 山吹の花 (在原業平)

 春は、しかし、そうした日本人の感性に響くだけではなく、現代では、学校や会社などで新しい環境に進む時期と重なります。進学や就職など、環境の変化に胸を弾ませている方も多いのではないでしょうか。その一方で、新しい環境に馴染めるか、果たしてその場所で成果を上げることができるのか、と不安を感じている方もおられると思います。

 私が思うに、新たな環境を前に不安を感じる、というのはいいことではないでしょうか。なぜなら不安は、今までの自分をさらに発展させることであり、あるいは自分を変えて新たな環境で挑戦したい、という期待の高まりである、と考えるからです。

 私も過去において人生の新しい局面を迎えました。その度に、期待と未知の世界に対する不安で胸がいっぱいになりました。例えば、大学に入り工学を専攻したこと、また大学院でチタンを専門に研究しようと決めたことなど、その環境に行く前は本当に不安でした。

 大阪冶金に入社したときも、今までの学問の世界とは違う実践の場で、どれだけ自分が適用するのか、お役に立てるのか、自信はありませんでした。ただやる気だけはいつも人に負けないくらいありました。そして実際に頑張りました。今思うに、これは不安があったからに他なりません。

 こうした新たな環境を前にした不安は誰もが経験することでしょう。私の経験から言わせていただくなら、不安で気持ちを萎縮させるよりも、不安も期待への挑戦と考えて、不安をいっそ楽しんではいかがでしょうか。それは新しい挑戦、未知への試み、を思い描くことです。もっとポジティブに前を向いて夢を見ることです。つまり挑戦者になろうということです。

 新しい季節の到来は、そうした「こころ」の準備をする時期でもあります。日本人として、春という季節を「こころ」から味わうとともに、「初心を忘れず」という言葉があるように、挑戦する気持ちを「こころ」に秘めて、実りある新年度をスタートさせてください。


ご安全に!
ご健康に!