大阪冶金興業ブログOsakayakin's Blog

経営には利益を上げる循環のサイクルがある

2018年06月07日

ご安全に!

 経営は日々の積み重ねで成り立ちますが、1年というのは経営にとって基本的なサイクルです。
1年間計画通りにいったのか、あるいは思いもよらぬところで計画が少しずれたのか。また予期しなかったことがあり、そのことで新たな知識を得たり、新しい環境の中で『やらなきゃ!』ということがあったなど、1年間の間にも様々な体験があったと思います。

 私自身の性格なのですが、『もう駄目なことはあきらめましょう。良いことに精力を集中しましょう』という基本的な考え方があります。例えば、思い通りの業績が出ていないという数字が出たとしても、それは良くないのではなくて、我々が今チャレンジしていることが日常のお仕事の中で利益を上げる循環のサイクルではない、と考えます。

 それは、新たなものにチャレンジするための設備導入、或いはいろんな意味での勉強のための費用、或いは必要な外からの知恵をお借りするための努力、そのためのエネルギー、そういうことに使ったことによって最終的に事業の経営の数字が目標達成に届かなかったという考え方です。

 会社の経営というのは最終的に数字でプラスマイナスというのではない。1年1年の流れの中でのプラスマイナスがあり、常にプラスであるということが望ましいことではありますが、それを継続していくということは世の中では難しいと思います。常にチャレンジすることによって、ある時期には金銭的な負荷がかかり、客観的に見た数字が思ったよりも低くなっていることもあるからです。

 数字で表せないものが、お仕事をしている中にはあるのです。たとえば昨年までなかった設備が入る。そしてそれを扱う人が、コツコツと自分たちの技量を上げている。この技量を上げたということについては経営の数字に表れてはきません。

 例えば、当社の例で言えば、窒化にしても、MIMにしても、造形メディカルにしても、熱処理にしても、ろう付けにしても、全てにおいて、社員の能力というのは昨年並みではないのです。確実に上がっているのです。しかしそれは、すぐには経営の数字に反映されてきません。

 ところが2年もすると、そのマイナスも回復してきます。やがてプラスマイナス0になり、次に逆にプラスになる。つまり、1年ごとの経営判断も重要ですが、数年のサイクルで見なければ見えてこない数字もあるということです。そこに経営の難しさと面白さがあると思います。

ご安全に!どうもありがとうございました。